Teoriaは、ギリシア語で「観想、観照」のこと。
 知る喜び 色の楽しみ
 縦糸と横糸が出会い 新たな布が生まれる驚き
京都の小さな文化サロンで、  Teoriaの時間をお楽しみ下さい。

ご復活の茶の湯

今回の川上千枝先生の茶の湯のカフェゼミ、
偶然ながら「復活の主日」と重なりましたので、
お祝いを兼ねた集いとさせていただきました。

まずはゼミ室で☆

今回も国文学専攻のゼミ生さまから和歌についてお話をいただきました。


忍びかねなきてかはづの惜しむをも知らずうつろふ山吹の花
(『後撰和歌集』巻三・春下・一二二・よみ人しらず)


おりしも山吹の咲き乱れる季節ですが、
「山吹と蛙」のとりあわせは、初めて知りました。
「水の恵み」の「水辺」にも縁があることも初めて知りました。

黄金色の春のかたみ!


たいへん楽しいお話をありがとうございました☆



続きまして、
川上千枝先生のレクチャーは、
前回にひき続き、村田珠光のお話から、
今回は、珠光の弟子たちのお話、
そして「茶会記の出現」☆


初期の茶会記、さらに、川上不白の時代の茶会記を
丁寧に読解していただきました。

今日「お菓子&薄茶」部分のみがクローズアップされている茶の湯ですが、
本来の茶事の構成についてもご解説いただきました。



その後、ゼミ室から茶室へ。



今回の床の間は、
やまぶき と なずな。

本日は名残の炉で、籠にはまだ早いのですが、
野の花の趣にあわせ、先生が籠を選んで下さいました。
今まさに、野辺から摘みとり籠にいれてきた風情です。
そして、
復活の主日にちなみ、イースターエッグを。

もの皆あらたに甦る春、
かがやく光のような黄金色の花と、
生命が凝縮された卵をながめつつ、
千枝先生の点てて下さるお茶を頂きます。

すがすがしい香りがたちます。

お作法はといません。
おみ足もお楽になさって下さいね。

お抹茶は丸久小山園さんの「雲鶴」。
主菓子は俵屋吉冨さんの「雲龍」。
二十四節季では「穀雨」にあたるおりから、
雨ふらしの龍に来てもらいました。
ご復活のおめでたい日の今日、
春雨もぱらつきましたが、
それもまた生命を育む「水の恵み」ですね。
(ちなみに、俵屋さんの「雲龍」は京都でも大変ポピュラーなお菓子ですが、

本日の「雲龍」は丹波大納言を使った本店限定復刻版デシタ。
お味は如何でしたか?)


さて、
お茶室での静かなひとときを味わった後は、
洋間に戻り、恒例・円卓でのお楽しみ雑談タイム。

本日の趣向は、復活節の卵とひよこ♪です。

パステルカラーの小粒のイースターエッグは、ヴィタメールのドラジェ。うさぎのパッケージ入。
その横は竹濱義春老舗の「こぼれ松葉」。
常磐緑は永遠の象徴でもあります。
永遠の生命への賛美もこめて。



本日も本当に贅沢な時間をご一緒させていただきました。
川上千枝先生、
ゼミ生の皆さま、
ありがとうございました!


次回、茶の湯のカフェゼミは、6月を予定しております。
お作法不問、ドレスコード自由。初めての方も大歓迎です。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。