Teoriaは、ギリシア語で「観想、観照」のこと。
 知る喜び 色の楽しみ
 縦糸と横糸が出会い 新たな布が生まれる驚き
京都の小さな文化サロンで、  Teoriaの時間をお楽しみ下さい。

復活祭の茶の湯のカフェゼミ

ときはなる松のみどりも春くれば今ひとしほの色まさりけり
古今集 源宗之


3月27日、川上千枝先生の茶の湯のカフェゼミでした。おりしも復活祭。本日の趣向は「復活」です。

まずはゼミ室。
店主からの話題提供は、和の色のシリーズ。本日は時候にちなみ、みどり色について。
先生からは「茶碗と色彩―黒と緑―」のお話がありました。
曜変天目茶碗の中にひろがる漆黒の宇宙。
楽の「黒」の意味する国津神くにつかみの象意。

死、無、のシンボルである「黒」が、同時に、再生、復活を予兆としてはらむ、生命力に満ちたものであること。
抹茶のみどり色が、冬にきざす春、死にきざす生、無から有へとうつる力強い色であること。


聖なる三日をすぎこし迎える復活の日に、まことにふさわしいお話でした。

参考文献
泉滋三郎『茶の湯とシンボル』南窓社

茶の湯とシンボル

茶の湯とシンボル


さて、
ゼミの後は、いよいよお茶室体験です。


本日の床の間、
掛けもの 佐藤史織作 生ける水
花 名残のつばき 友の浦 芽だしのうのはな

冬と春のはざまに、
みづみづしく万物に生命を息吹かせる、活かす水。です。



本日の主菓子、出町ふたばの桜餅。


お茶、八女星野園 星の奥
珍しい単品種の茶葉です。
主茶碗 川上宗康先生作 黒楽
替茶碗 天藤公子さん作 復活

本日復活のお祝いの日ということで、お濃茶を頂戴しました。
可愛らしいお客様。初めてのお濃茶のお味は如何でしたか?

快い緊張のお濃茶の体験の後は、一転カジュアルに、
円卓を囲み、お干菓子と薄茶のの雑談タイムです。
奈良の夢菓子 柿寿賀
干林檎
亀良永 花見月 桜の形の干琥珀は画像無(笑
俵屋吉冨 麩焼(やはり画像無…



和気藹々。
今回のゼミ生さまには、アートに携わるプロの方が多く、
伝統の型/自由な個性の表現について、等々、
さまざまなお話に花が咲きました。
川上先生からは、
守破離
というお話もありました。
お正客様が早速言及して下さった記事をシェアさせて頂きます。
https://www.facebook.com/kazuhiroy3/posts/1005415766204434
私は、川上先生から以前うかがった、
「こころはかたちをもとめ、かたちはこころをすすめる」
という言葉を思い出していました。



川上千枝先生、
ご参加下さいました皆さま、
今回も心豊かなひとときを真にありがとうございました。


(今回も至ってマニアックなもりあがり方でしたが、
小学生のプチ歴女様も楽しんで下さったようで、店主安堵!)


次回茶の湯のカフェゼミは5月の予定です。
どうぞお楽しみに☆