Teoriaは、ギリシア語で「観想、観照」のこと。
 知る喜び 色の楽しみ
 縦糸と横糸が出会い 新たな布が生まれる驚き
京都の小さな文化サロンで、  Teoriaの時間をお楽しみ下さい。

聖ヒルデガルトの日


栗クーヘンMaronenkuchenを焼きました。



本日、ビンゲンの聖ヒルデガルト昇天祭。


1179年9月17日、ビンゲンのヒルデガルトが帰天しました。
毎年ドイツで行われる昇天祭にはドイツ、ヨーロッパはもちろん世界中から多くの参拝者が訪れます。

ビンゲンの聖ヒルデガルトSt.Hildegard von Bingen(1098~1179年)は、「中世ヨーロッパ最大の賢女」「ドイツ薬草学の祖」とも呼ばれるベネディクト会系女子修道院の院長でした。
神学、医学、植物学、博物学、言語学に通じ、宗教劇作家、作曲家、詩人でもありました。ヨーロッパに初めてラベンダーとその薬効を紹介した人物とも言われています。
第二次世界大戦中の薬品不足の中で、軍医ヘルツカ博士によって見出されたヒルデガルトの薬草治療の書は、戦後英語に翻訳され、その後の「健康」ブーム、「自然回帰」の気運とともに世界中に広がりました。

今、ドイツのパン屋さんで、聖ヒルデガルトの勧める古代小麦Dinkel(スペルト小麦)パンを置いていない店は少ないのではないでしょうか。
ドイツのどんなに小さな町にもたいてい「自然食品店」がありますが、そこにはたいてい「聖ヒルデガルト」のハーブティーとスパイスが並んでいます。

ヒルデガルトの名のついた料理もメニューに

ドイツではそれほどポピュラーな聖ヒルデガルト。
日本でも、ハーブの専門家やアロマセラピスト、自然療法家に注目されている聖ヒルデガルトですが、
肝心のカトリック教会ではほとんど知られていないのは真に残念なことです。
2012年、ヒルデガルトは正式にカトリック教会から「聖人」「教会博士」として認められています。


Café Teoriaはオーナーが元ドイツ史家ということもあり、2011年の開店当初からドイツメニューをメインとして参りましたが、2018年秋からメニューを刷新。ドイツ研修の成果も活かし、聖ヒルデガルトの勧めるハーブやスパイスを活かした内容にversion upいたしました。

というわけで、
今日は特別な日。

ヒルデガルトエリクシールをたっぷり入れて、栗ケーキを焼きました。

ヒルデガルトのエリクシール 聖ヒルデガルトが勧めるハーブ、スパイスの薬酒

栗は、聖ヒルデガルトが
「100%健康に役立つ」
「脳の働きが悪い場合は栗を食べなさい」
と勧める食品です。

聖ヒルデガルトの音楽を聴きながら、

ドイツをはるか遠く離れ
東の果ての国の京都にて、
小さな小さなお茶会でした。