本日、川上千枝先生の茶の湯のカフェゼミ《水の恵みと日本文化》でした。
時候は白露。
おりしも日は八朔。
5年目に入りました茶の湯のカフェゼミですが、
本日、新しい試みに挑戦致しました。
まずはいつもどおり、ステンドグラスの部屋でのゼミ。
店主の前座話は、「白露」にちなみ、和の色「白」。
白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬき留めぬ 玉ぞ散りける
「白秋」そして「白」の含意。
日本文化の路線から些か?脱線して、ヴィンケルマンのギリシャ賛やヴィクトリア女王のウェディングドレスのお話なども少々盛らせて頂きました。
川上先生のお話《茶の湯の歴史》、今回は、なんと、
ジョアン=ロドリゲス『日本教会史』
にみる日本の「茶の湯」文化。
ポルトガル人のイエズス会士の目にうつった日本、日本人、そして「茶の湯」がどのようなものだったのか。「数寄」の流行、「東山殿」の流儀から「市中の山居」へと流儀が移り、それがほぼ変わらず今日にまで伝えられているという事実もさることながら、ロドリゲスが元来母国語の読み書きも覚束ない無教養な階層の人物だったと推測されているというお話を伺い、あらためて『教会史』の微に入り細にわたる叙述の闊達さに驚かされました。同時に、ジョアン=ロドリゲスという人物、彼をとりまく激動の時代環境、そして彼を感動せしめた「茶の湯」の洗練についても、はるか時空を超えて想像をめぐらすことができました。
川上先生、ありがとうございました。
通常ですとその後、お茶室にお入り頂くのですが、本日はぐっとカジュアルに、すぐ横の円卓の間で、「立礼」式お点前にて御抹茶を頂きました。
これが当カフェ初の「立礼」式です☆
短冊は「楽水」(しおり作、パステル画)。
論語「智者楽水、仁者楽山」より。
本日のお花は、
ミズヒキ(紅白)、
シュウメイギク(キブネギク)、
ギボシ、
シュウカイドウ、
ヤクシマハギ。
可憐な秋の野の花たちです。
主菓子は、和久傳「西湖」。
本日の「白露」の「白=秋=西」と「草の露」にちなんで。
御抹茶は八女星野園の「星の奥」。珍しい単品種の御抹茶だそうです。
お干菓子は、塩芳軒の和三盆。
長久堂「きぬた」。
(先生、お土産ありがとうございました♪)
そして、源水「ときわ木」。
(Fさま、差し入れありがとうございました☆)
本日も、ついつい時がすぎるのも忘れる楽しい集いとなりました。
川上先生、
お集まりの皆様、
真にありがとうございました♪
本日は玄関の間となりました茶室の床の間には、
手織《有頂天家族》(しおり作)。
同名小説にちなみ京都の街を描いた手織物です。
基調の色は「白」。