本日、藤本孝一先生のカフェゼミ「文化財でひもとく和の歴史」スペシャルは、祇園祭宵山の屏風祭見学でした!
素晴らしい好天に恵まれた鉾町の空。
まずは、重要文化財「杉本家住宅」を見学。
涼やかな夏の室礼。京町屋の陰翳の中に、俵屋宗達「秋草屏風」や土佐光吉「扇面祇園会図」など、素晴らしい作品がしっくりと溶け込んでいました。
歩き疲れたところで、ちょっとお茶。
(流石藤本先生!
超混雑の宵山の午後に、涼しくてすぐに座れる
極上穴場カフェへと、さっさとエスコート☆)
そして最後に保昌山へ。
武勇にも歌にも優れた平井保昌が、
和泉式部のハートを射とめんがため、
リクエストに応えて紫宸殿の梅を盗み出す、という
姿そのままを御神体としているのが保昌山です。
粽、御守りの御利益はもちろん縁結び☆
御神体の頭部は大変古く明応9年(1500)の作品、
火事の時に町衆が頭だけを持って逃げた由。
胴は焼けちゃったので、寛政頃の作品。
太刀はなんと真剣で、修理の際には、
警察に「銃刀法」上の届けをして運ばれたとか。
前懸と胴懸は円山応挙原画。その下絵は屏風に仕立てられています。
前懸の緋羅紗地「蘇武牧羊図」、胴懸の「巨霊人と白鳳図」、「張騫の虎図」は、いずれも平成に入って復元新調されました。
見送は「寿星図」綴錦、寛政の作品。
水引の雲龍波濤文様に鳳凰鶴虎を配した「刺繍鳥獣文」。
孔雀の羽を縫い込んだ珍しい刺繍で復元は不可能だそうです。
ためいきが出ます。
いずれも重文国宝級のお道具、屏風、調度品、数々の装飾、
それらを、惜しげもなく披露して下さる京都町衆のすごさ、
今も昔も変わらぬ心意気に圧倒されます。
駒形提灯に灯りが入る頃、解散。
迫る夕闇の風情を背に家路につきました。
藤本先生、ゼミ生のみなさま、
そして、鉾町の町衆のみなさま、
すばらしい時間を、ありがとうございました!