Teoriaは、ギリシア語で「観想、観照」のこと。
 知る喜び 色の楽しみ
 縦糸と横糸が出会い 新たな布が生まれる驚き
京都の小さな文化サロンで、  Teoriaの時間をお楽しみ下さい。

Dreikoenigstag

明日1月8日、カトリック暦では「主の公現」です。
公現祭とは、東方の三博士が幼子イエスを訪問礼拝した日の記念日です。

学者たちはその星を見て喜びにあふれた。
家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。
彼らは ひれ伏して幼子を拝み、
宝の箱を開けて、
黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。
マタイによる福音書第2章10、11節

学者が登場。
インテリ・カフェ的には重要なポイントかも(笑)。。。


聖書の中に記述は無いのですが、後に、この東方の三博士は、老年、壮年、青年の三人、あるいは白人、黒人、東洋人として描きわけられるようになります。カスパール、バルタザール、メルヒオールという名も後につけられたようです。
愛されモチーフだったようです。


三博士については、色々な解釈が可能でしょうが、、、
馬小屋で生まれたイエスを最初に訪問した羊飼いたちを、貧しき弱き民の象徴とするなら、一方の富める権力者がヘロデ。
三博士は、域外からやってきて、「知」によって両者間を行き来する、非常に重要な役割を担う存在という、、、
ちょっとメディア的!?読みもできるかもしれません。


さて、その公現祭にちなんで、本日は当Cafeでもガレット・デ・ロワを焼きました。


ガレットの後に見えますアレンジメントは、当店のステンドグラス作家さまのお母さまのお手製です。


日本では12月25日すぎるとツリーを仕舞い、慌ただしくお正月準備に入るのが常ですが、本来降誕節は「降誕から公現まで」の期間。飾りを片づけるのは御公現の後。



イギリスの古歌「クリスマスの12日♪」や、シェイクスピアの『十二夜』もありますが、もともと公現祭は降誕祭から数えて12日めの、最後のクリスマスのお祝いの日なのです(現在のカトリック暦では日曜に移動)。


そのお祝いにいただくのが、このガレット・デ・ロワです。



フランス南部やスイスではこれとは又違ったタイプのお菓子を焼くようです。スペインでは王冠をかたどったリング状のケーキらしいですね。いずれにせよ、「王」にちなんだケーキなのですが、「王」とは本来、国王では無くこの3博士を意味しています。(マギ=賢人、博士、学者、占星術師→聖王?。。。)
このガレット・デ・ロワはおそらく最もメジャーなタイプ。アーモンドクリームのパイ包みという至ってシンプルな焼き菓子ですが、中に一粒のフェーブ(そらまめ)を入れるのが面白いところ。そのフェーブに当たった人は、そのひ一日、王様になれる、という遊び心いっぱいのお菓子です。
(やはり、「王様」でないといけませんよね。一日「博士」とか「占い師」になれる、というのでは全然面白くありませんものね。)


フェーブとして豆粒ほどのサイズの陶製の玩具を入れるのが一般的ですが、
当カフェでは(そのまま召し上がって頂けますように)大きな胡桃を一粒入れました。



上質のカルピスバターをたっぷり使ったガレット・デ・ロワ
この週末限定のお菓子です。
如何でしょうか。



隠れ家カフェへどうぞおこしやす。